黒猫探偵局 (主演:柴崎コウ)
「特技は猫と話ができる事です。」
彼女はそう言って俺を見つめた。ひっつめた黒髪に、猫のような大きな瞳、黒いタートルネックに、黒いショートパンツと黒タイツ。全身黒ずくめの姿は、猫と話ができるというホラを、信じさせるだけの雰囲気はあった。
試用期間は給料は要らない、事件解決ごとに出来高給を頂ければ、探偵助手をやります、という熱心な売り込みに負けて、彼女を採用してみる事にした。
手始めに失踪した女子大生の捜査をやらせてみる事にした。資料を手に中古のダットサンに乗る俺と彼女。気のせいか街のいたる所に、猫がたむろして俺たちを見ている。
女子大生が住んでいたマンションの前で、彼女は猫たちと向き合っている。ミャアミャアと会話をする猫と彼女。ふざけているとしか思えなかったが、わかりました、と彼女は言った。
「女子大生は隣町のアパートで、こんな男に監禁されているそうです。」と下手くそなイラストを描いた。
半信半疑のまま、そのアパートへ赴くと、窓を締め切った部屋が気になった。
「あそこです。」
指差す彼女の傍で、猫たちも成り行きを注目している。
何度か部屋のチャイムを押すと、若い男が出てきた。イラストの奴だ。
男は俺を見るなり、逃亡しようとした。俺は男を追いかけ捕まえた。
通報で警察が駆けつけ、女子大生は監禁から半年ぶりに解放された。俺は報奨金の300万を手にした。
「猫たちは人間が入れない所にも自由に出入りしながら、独自のネットワークを駆使して、世間の動きを監視しています。」
紅茶を飲みながら語る彼女。俺は驚嘆の眼差しで見つめていた。
「いつから猫と会話できるようになったんだ?」
「さあ?物心ついた時には話が出来ましたけど。」
彼女はクルクルと動く、大きな瞳を細めて笑った。
その夜、俺は彼女を抱いた。彼女には変わった性癖があって、セックスの時も黒い全身ストッキングを付けていた。裸は慣れなくて、という事らしい。
彼女はベッドの中でも猫のようだった。しなやかに体を動かし、魅惑的な瞳で俺を挑発する。後ろからされるのが好き、というリクエストで、四つん這いにした彼女に挿入した。
切ない声で鳴く彼女は、素晴らしい名器の持ち主だった。俺のイチモツを包み込み、強く、弱くスポットを責めるのだ。俺の肌に爪を立て、チロチロと舌で俺を舐める様子は猫そのものだった。
- 関連記事