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す・・す・・好きなんです②…2

止まった、…エンジン音。

「ここだよ。
 じゃ、中に入ろ。」

「うん。そうだな。」


 ここは、
 ある、一室です。
これといって、珍しくもない、
どこにでもあるような、よくある一室です。

「ん~…・・。」

 体を伸ばしてる、大介さん。

「来てくれて、ありがと。
 大介さん。」

  ……来てくれて アリガトウ …だいすけさん……

 <・・…ガチャ…ン…・・>

え…っ。
「…・・・っ・・」

 見た目より、…古かったみたい…。
そう…っと回したはずなのに…、
鍵を掛けた金属音が…、静かな室内に、
 …響く…。

「鍵、掛けたの?」

「うん。
 物騒だから、忘れちゃダメでしょ?」

「あ~。日課だから?
 一応、女だし?」

「うん。そうなのっ。」
 …気付かれてないみたい…。

私も、…室内へ…。



「さて。
 聞きたい事って?」

「うん。
 …えっと、…これ…なんだけど…。」

「うん。どれ…?」

「……うん。これは…。」

 …時間が、過ぎる…。
穏やかな…、緩やかな…、時間。

「…これも…。」

「ん?どれ…」

「…これは…。」
 流れていく…、
 時間…。

「ついでにこれも…。」

「いいよ。…これは…。」
 流れて行ってしまう…、
 時間…。



「ありがと。…助かりました。」

「いいよっ。大したものじゃなかったし。」

「うん。
 ありがと。」

「あとは、いいの?」

「え…っ。うん。」

「そっか。
 じゃ、あまり長居しすぎてもな…。
 帰るよ。」

「……。」

 え、え…っ。
 ご飯も済ませてきちゃったし…。

 えっと、えっと…。

「・・・。」

 えっと、え~…っと…・・。

「・・・・・・・・。」

 何も言うことが、…出来ない…。
 …秒針の音だけが…、響いてる。

「どうしたの?」

「えっ…。」

「何か、変だな。」

  ドキ…ッッッ

…心臓が、波打つ…

「そう…かな。
 そんなことない…よ。」

 えっと…、えっと、

「…そっか。
 じゃあ、…帰るか。」

「…・・・っ。」

 言葉が、出ない。
口が、かすかに、…動くだけ…。

「…帰るか。」…って、言ったのに、
動かない、大介さん。

 大介さんの目が…、
  私を、
 …捕らえてる…。

「どうしたの…?
 飲みたいとか…?」

 胸が、変…。

「・・…。・・ううん・・。」

「どうしたの…?」

 言いたいこと…。
 ・・・言いたい・・こと・・。

「…・・っ。もうすこし、いて・・。」

「…・・もう少し…、ここに、居て…・・。」

 これしか、言葉が、
 …見つからない…。

「・・・・・。」

「・・・・・。」

「…・・好き だから…。」

「・・えっ・・?」

「大介さんが…、好き…だから…。」

 だから、…もう少し…、
 ・・ここにいて・・。



…続き、書きます…

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その他 | 【2020-01-03(Fri) 16:00:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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