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少年実話 14

俺は何故か、付き合う女の子(風俗嬢)に、よく身内を紹介されます・・・。
物凄く困る・・・。何も言えないし、対処方法が判らない。
「今度の生休に、実家に帰ろうと思うんだけど。」彼女は夕食を作りながら
テレビを観ている俺に言いました。聞こえていない振りをしていると、
目の前まで来て、「一緒に長野まで来てよ!」と言うので、
「面倒くさいよ。一人で帰れよ・・・。」と言いました。彼女は
「結婚してくれ!とかじゃあーないから。遊びに行くだけ。」と言いました。
「電車(あずさ)は酔うから、嫌なの。車で一緒に行ってよ。」と頼まれました。
当日、起きない俺を無理やり起こし、スーツに着替える様に言いました。
「オイオイ!何でスーツやねん!!もっと、ラフなカッコが・・・。」
彼女は顎と目で”早く!!”と合図して、シャツを俺に着せました。
「こんなん、いつ買ったんや。ダサダサや~。」そのスーツは全く、
俺の趣味に合わない、3つボタンのシングルで、鏡に映る自分は
”七五三”の”とっちゃん坊ーや”でした。ハメられた・・・。内心、思いました。
首都高4号新宿線から中央道に入り、新緑が綺麗で彼女は少し
ハシャいでいました。途中のSAで休憩した時に彼女から、
「アンタは実業家で、お店を何店舗も経営してる人。」
「私は秘書で、アンタのお店を切り盛りしてるの。」
はぁ~???・・・もうちょっと、マシな嘘は無いのか?と思いました。

その後の車中は徹底的に彼女から役柄の演技指導があり、
その他、注意事項として
○極力、大阪弁は使わない。
○彼女を苗字の”さん”付けで呼ぶ。
○メシが不味くても、全部食べてくれ。
途中、何度も東京へ引き返そうか?と考えましたが、彼女が必死なので
諦めました。約3時間の後、彼女の実家周辺に到着しました。
長野と言っても、カナリ奥の方で近くには”養●酒”の工場がありました。
実家では妹とお母さんが出迎えてくれました。本当にイイ家族でした。
親父さんが農協から戻ってきて宴会が始まりました。
何故か、隣の家の家族?も参加して11人で食事しました。疲れました。
彼女の演出通りにエは最後まで演じきり、達成感さえ感じました。
ただ、全員が”社長さん”と呼ぶので恥かしかったです。
「社長さん。お風呂、一緒にどうですか?」親父さんは腕の肘から下と
首から上は陽に焼けて真っ黒で、歳の割にはイイ体をしていました。
「背中、流しますよ。」親父さんは、断る俺を無理やり座らせ、
背中を流しだし、「娘はチャンとやってますか?」と聞いてきました。
「あ、彼女のお陰で大変、助かっています。」と答えました。
今度はシミだらけの親父さんの背中を俺が流しました。
「至らない娘ですが、今後とも宜しくお願いします。」と言われました。

風呂から上がると、洗い物を終えた彼女が寄ってきて、
「ゴメンね。本当にありがと。」と言いました。
次の日、○○高原まで彼女と2人で出かけました。
季節外れの平日のスキー場は閑散として修学旅行?の
団体が1組、バスで乗り付けているだけでした。
ロッジらしき建物に差しかかった時、彼女は急に静かになりました。
どうしたのか?と聞くと「そこで4年前に3人にマワされた・・・。」と
ロッジの影を指差しました。彼女は当時、ここでアルバイトをしていたらしく
その時、被害にあったと言いました。言葉が出ませんでした。
誰にも言えずに今日まで黙っていたと泣いていました。
彼女はその時、妊娠して子供を身ごもった事、そこから自分の人生が
大きく変わってしまった事、今やっと、立ち直れてここに来た事を
教えてくれました。帰りがけ、彼女の道案内で小さな墓地に寄りました。
彼女の子供のお墓でした。彼女は中絶費用の借金と墓地への埋葬金を
稼ぐ為に風俗で働きだし、もう、どうにでもなれと言う気分で上京したと
自分の過去を話しました。その日、彼女は実家に戻ると明るく振る舞い、
それが、逆に痛々しく感じました。
東京へ帰る日に「アンタから渡して。」と現金の入った封筒を彼女から
受取り、お母さんに「お世話になりました。」と手渡すと「そんな、そんな。」と
恐縮され、彼女が「お気持ちだから、頂いて。」と両手で押さえました。
バックミラーに写っている両親は深深とオジギをしていました。

数ヶ月後のある日、声の上ずった彼女から、電話がありました。
「お・お・お父さんが・・・、お店に・・・来ちゃて・・・。」!!!
「それで、どうなった!?大丈夫か!?」と言う頃には電話が切れていました。
心配して店長に電話を入れてみると、親父さんが連れて帰ったとの事でした。
「まずいよ。逃げた方がイイよ、○○ちゃん。」と言われましたが、
時既に遅し、お店から近所のマンションに2人が戻るまで、そう時間は要りません。
ガチャ!鍵の音がしました。ドアが開くと鬼の形相の親父さんが
彼女を引っ張って立っていました。
「よくも、よくもウチの娘を食い物にしてくれたなぁー!!」と殴られました。
「ウチの家族までバカにしよってー!!」と殴られました。何発、殴られたのか
記憶にありません。「違うよ、違うってば、この人は関係ないの!!!」と言う
彼女の声だけが聞こえていました。気付いたら、親父さんはハァハァと殴り疲れ、
座り込んでいました。大好きな巨人戦を農協の青年団とドームまで観戦しに来て、
若い連中を吉原まで連れて行き、そこで偶然、娘の写真に遭遇したと
説明されました。彼女に手渡されたタオルで顔を拭いながら、土下座をしました。
「何で、何でそんな事するの?アンタは関係ないじゃない!」と
彼女にも殴られました。彼女が風俗に入った”本当の理由”をここで言って、
自分の正当性を訴えても仕方ない、親父さんをこれ以上傷つけたく
ありませんでした。彼女は親父さんの宿泊先のホテルに連れて行かれました。
2時間後、彼女から電話で「何でお父さんに本当の事を言ってくれなかったの。」
と言われました。自分の気持ちを伝え、言うべきではない!と彼女を諭し、
電話を切りました。その夜、一人になり、何年か振りに泣きました。

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純愛・恋愛 | 【2017-07-29(Sat) 00:00:00】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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