恋するその人へ
ある水曜日の事。いつものように徒歩で10分かけてやってきたこの場所。アルファベット3文字の、あのビート○が宣伝している
あの英会話の塾だ。
教室のドアを開けるとそこにはすでに、Nの姿があった。Nは、小学校からの幼馴染の女子で結構しゃべったりしたのだが・・・。
Nは自分が来たと気づいても振り返りもしない。まあ当たり前か、そりゃそうだ。
自席に座ると授業の準備をしたりしてのんびりと。その間もNとの会話は無し。なんでこんなことになったんだろ・・・。
---------そもそもの関係の始まりは、小学校1年生の時だった
ある日自分はふと英語を習いたいと思い、母親と一緒に近所の英会話教室に見学に行った。既にそこには何人かの生徒がいた。
その中にNという同じ年の女子がいた。物静かであまり口数も当時は多くなかった。(とは、教室の先生談)
なんやかんやで月日は過ぎてゆき、自分が小4の頃。ある日の授業での事。自分が教科書をちょっと面白く読むと、
Nがくすりと笑った。それで調子に乗った自分はもう何回かやったらまた、Nは笑う。それが、その時から数年だけ仲良くなる
きっかけだった。
それからというもの、中3まではそこそこの関係(いわゆる”友達”)でお互いいられたと思う。
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しかし、自分は高1の4月の初旬から約2週間の間、側弯症の療養のため、入院した。当然、卒業式以来Nとは会っていない
わけで、淋しい気持ちがあった。それに加えて、中3の終わりに新しいメンバーが加入することになった。
その人の名前はRといい、教室のムードメーカー的な男子でいつも面白い事を言って、自分含め楽しませてくれる。
そんなRだが、自分には一つ気になる事がある。それは、RがNと仲良く話しているという事だ。
そもそもその二人は席が隣同士なので、必然的に仲良くなるシチュエーションなのだが、気に入らない理由が自分にはあった。
なぜなら、Nに好意を抱いているからだ。この気持ちはいつ生まれたのかは分からないが、いつのまにか芽生えた感情だった。
そこには、「あの笑顔を一人占めしたい。」「あのやさしさにいつまでも触れていたい。」「視線を自分に向けさせたい。」
などという、一歩間違えれば危ない思考が絡んでくる。”嫉妬”と表現すると語弊があるかもしれないが、そんな感じだ。
とにかくいろいろな事情やらが絡んで、ここ最近Nとはまともに会話すらできていない。メアドは交換しているのだが、
何を話したらいいやらわからんし。帰る方向が一緒なので数回一緒に帰った時に、話をした程度だ。
こんなにもNの事が好きなのにその人にこの気持ちが伝わらないのは、やっぱり辛い。
一緒に帰りたい、話をしたい、お祭りにも一緒に行きたい、もうちょっとだけ仲良くなりたい。こんなにもNと一緒にやりたい事が
あるのに、できない。もしかしたらこのままNとRが仲良くなって、彼氏彼女の関係になったらどうしよう。などなどと、
ネガティブな感情が湧いてくる。
------------それは、中3の秋の事だった・・・
ある日の日曜日。自分はハロウィンパーティーの会場に来ていた。Nと待ち合わせをするためだ。といっても、カップルとか
そういう関係では一切なく、(会場の飾り付けを二人でする)という名目で、だ。
Nがほぼ約束の時間に来た。「なんで入らないの?」第一声はそれですか・・・。Nを待ってたからに決まってるじゃないか、
とは言えなかった。なので、さっさと会場入りすることにした。女子の服に関しては全く持って無知な自分だが、
この日のNの服装は、下はミニズボン(?(大体膝上4、5cm))で上は普通に長袖だった。
待機モードだったわが教室の先生と二言三言会話した後、外国人のゲストを迎えに行くと言って、もう一人の年下の女子生徒
と外出していった。ということで、無条件にNと二人きり。「早速だけど準備しよ♪」と、Nの言葉でドキッとし、作業開始。
そうして数十分が経過した後、思わぬハプニングが。飾りをちょっと不安定な場所に付けるときに、Nが自分の方に片手を
つかまってきたのだ。自分は、15年の人生史上初&最短距離で女子を身近に感じた瞬間だった。もちろん、ドキッとしたさ。
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だからこそ、Nに忘れてもらわないために、自分は「自分が大人になる」と決意した。そうでもしないと、この後ろ向きな
感情に打ち勝てなさそうだからだ。
自分は今でもNの事が好きだ。それは、今までNと接してきた想い出がそうさせてくれている。
一緒に帰ったあの日、一緒に飾り付けをしたハロウィン、さらにはNの笑顔、性格・・・、こんなにもNへの感情で溢れている。
---------だからこそ、この想いを忘れずにこれからも生きていきたい。
”この気持ちを忘れたら、きっとNを好きでいられなくなるだろう”
---------どうしたって、Nの事が好きだから・・・・
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ここまでの長文をお読みくださった方、ありがとうございました。グダグダな文章でしたが、
ここで書いたその人への想いは本物です。これは実話です。どうか、信じてください。
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