喫茶店異聞
「奥さんのミルク」
大きな瞳が潤んだ。
いけないことを言ってしまった。
その頃の僕ときたらいい年をしてまだあちらのほうは未経験。言動の節々に何かと不審な点があるのを隠すことができなかった。
そんな中唯一の慰みは会社の昼休み近くの美人人妻巨乳ママのいる喫茶店でトーストをかじりながらコーヒーを飲むことだった。ストーカーのような毎日を送る中でしかしお店はいつとはなく閉店。それから数年が過ぎたある日のことだった。
『ママ、こんなところで何をしているんだ』
とはいってみたものの、そこはそれ、都内にあるリーマン街の喫茶店ならぬ風俗店だった。
その日は久しぶりの出張で何でもいいから抜いて帰りたかった。
人通りの多いオフィス街を一歩路地へと入ると、あった。
ほにゃらら
お店のジャンルは不明だった。
入り口付近のカウンターでは男が黙とうしていた。
「こちらで二万五千円いただきます」
何か健康診断を思わせる衝立の向こうには簡易なベッドが。
腰かけて待っているとやってきた伏し目がちの彼女には見覚えがあった。
「うつ伏せでお願いします」
「ちょっとひんやりしますよ」
肛門から侵入する指。
「どうですか」
「いや。べつに」
特に異常のない様子を見て
「仰向けになってください」
いわれるままに上を向くと着衣の上からも大きいことがわかってしまうメロンのような巨乳が。
「純情だなあ」
細い指で息子をしごかれながらささやかれた声に僕は確信した。
「出してくださいね。お兄さんのミルク」
不意にやってきた吐精。
大きな瞳がこちらを見つめていた。
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