昔の海女は全裸だった
昔の日本の海女は全裸での労働が当たり前だった。
【動画】AMA Mergulhadoras Japonesas
現在、女ふんどしが売り出されて話題を呼んでいるが、昔は、海女(あま)の労働着として、腰巻きと共にふんどしが使われていた。
日本のあちこちでその例が見られるが、能登半島の先端にある舳倉島(へくらじま)の「サイジ」と呼ばれる海女ふんどしは、その代表例である。
このサイジは、一本の細索(さいさく 細いロープ)を横褌(よこみつ)に使い、その中央に三角形の刺し子の布をつけた簡単なもの。
越中褌のように紐を前で結び、三角布を股下から前に導き、前褌(まえみつ)の外側から内側に巻き込んで止めている。
越中褌の前垂れは外側に垂らすが、サイジはその反対で、しかも前垂れに当たる部分がとても短い。
彼女たちは実践を通じて改良し、このようなかたちになったもので、これで外れないのは、海の中では刺し子が濡れて摩擦が増し、この寸法で外れることがないことを知ったのであろう。
貴重な布なので、必要にして十分な形状がこのサイジなのである。
一つとして同じものがないのは、かつての越中褌のように、体型に合ったサイズを手作りしたためである。
現在のダイバーのように身体が浮かないようにロープに鉛を巻いた重しをつけ、鮑(あわび)おこしの貝金(かいがね)(重さ約3kgの鉄製)を短刀のように腰に差した姿は、とても大胆で精悍な姿である。
当時、乳房を丸出しにすることは、裸文化の日本では、海女に限らず、日本人にとって恥ずかしい行為ではなかった。
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