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林あまりのエロい短歌

      
作詞家としての林あまりは「夜桜お七」(坂本冬美)が特に有名。
ほかに「さよなら小町」(坂本冬美)、「レクイエム」(小川範子)、BED-SIDE(同)など。
      
     
以下、作品紹介です
     
      
舌でなぞる形も味もあなたは知らない
      
 わたしにはこんなになつかしいのに
      
      
うしろからじりじり入ってくる物の
      
 正体不明の感覚たのしむ
      
      
右脚をしずかにひらかせ首にかけ
      
 ピアニストの指芯に届きぬ
      
      
文脈は無視して犬のように仕える
      
 振るべき尻尾などないままに
      
      
まず性器に手を伸ばされて
      
 悲しみがひときわ濃くなる秋の夕暮れ
      
      
ビー玉があるよとわたしにさわる指
      
 リリアンみたいといとしむペニス
      
      
鳩の出る手品→わたしの中のハト→
      
 あなたのおちんぽいまふくらんで
      
      
「入れて」って言っているのはわたしの声
      
 マイクのようなペニスつかんで
      
      
手の中の小鳥のようにひくひくと
      
 終わってちいさくなったおちんぽ
      
      
「よくひらく足だね」言わせるまでは、って
      
 意地でもひらく 勝ちたいナナコ
      
      
とりあえずにこにこさせたい?
      
 「Gスポットざらついてるよ、シャーベットだね」
      
      
衿もとのレースをいじる
      
 花びらをあなたがめくってくれる夜まで
      
      
おちんぽを握って自分で入れるとき
      
 (コンセントみたい)ほほえむナナコ
      
      
      
林あまり(本名は作家林真理子と同姓同名)、敬謙なクリスチャンだそうです。
      
1963年1月10日生まれ。
高校を卒業後成蹊大学へ進学する。
前田夕暮の長男で歌人の前田透が文学部教授をしていたからだという。
林は前田教授に可愛がられた。
ところが林が大学3年のときに前田が急逝する。
キリスト教徒だった前田さんの葬儀がいとなまれた教会で、林さんは聖堂の壁にとりすがって、むせび泣いた。
それからのひと月余り、号泣と自失を繰り返すことしかできなかったという。
そして、一回りも年上の、妻子ある男との不倫にのめりこんだ。
その結果生み出された短歌はあまりにも過激で、朝日新聞の紙上には紹介されなかった。
     
     
      

      
      

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